5月13日から14日にかけて行われたニュルブルクリンク24時間レース。
今年もスバルはWRXで参戦しました。
ニュルブルクリンクは1周約20km、高低差300約メートル、
コースの幅が狭くエスケープゾーンもあまり無いコースで
世界一過酷なコースと呼ばれるドイツのサーキットです。
毎年参戦チームは約200あり、様々な排気量の車が
同じコースを走る迫力のレースが見られます。
今年30周年を迎えるSTIはエンジン、ブレーキ、空力など
車両の様々な部分を改良し、SP3Tクラスで優勝を目指します。
昨年のマシン炎上リタイヤの雪辱を果たすのです。
予選ではクラス最速タイムを出しながらも
パワステにオイル漏れが見つかるトラブルがありました。
本戦のレースでは初め順調に周回を重ねますが、
すぐにパワステにトラブルが発生。
予選時と同じパワステトラブルですが、原因は別の場所でした。
ピットインして修理作業を行いますが、
60分以上作業時間がかかる難工事で順位を大きく下げてしまいます。
その後は怒涛の走りを重ね、
順調に順位を上げ再びクラス1位をもぎ取ります。
途中から降り続く雨に加え、
レース終盤に霧が発生しレースが中断します。
中断は1時間以上に及びレースの中止も検討される中、
なんとかレースは再開します。
雨のコースは水に浸かり、前を走る車の水しぶきで前がほぼ見えない中、
時速200km/h近いスピードで走る過酷さです。
ですがシンメトリカルAWDのWRXは安定した速さで走り続けます。
その後速さを見せつけクラストップを順調に走り、
このままゴールを迎えるかと思われたレース終了まで1時間ちょっとという所で
WRXを悲劇が襲います。
突如エンジントラブルが発生しスローダウン。
車をピットに戻すため走らせますが、
メカニックのいるピットまであとわずかの
ピットコース入り口で車は完全に停止していしまいます。
あわやリタイヤかと思われましたが、
メカニックの必死の作業によりレース終了約15分前にコースに復帰します。
ピットコースが封鎖される数分前にコース復帰という
劇的な展開でそのままゴール、クラス優勝を果たします。
チーム監督の辰巳さんの「心臓に悪すぎる。」の言葉通り
まれにみる展開でした。
今回のレースでもメカニックが大変大掛かりな作業を行い、
メカニックなしでは成しえないレースでした。
チームメカニックの中にはディーラー選抜のメカニックもおり、
レースの経験が仕事にフィードバックされる訳です。
また、今年30周年を迎えるSTIの記念誌
「STI苦悩と躍進の30周年」が
4月25日に発売されています。
今回のニュル クラス優勝も兼ねてぜひお買い求め下さい。
STI記念誌の詳細はこちらから。
これからもスバルをよろしくお願いいたします。