ある日の事です。
「ちょっとコンビニ行ってくる」と家族に言い、マイカーのジャスティで自宅を出ました。
気軽に行けるコンビニは生活に欠かせない存在です。
おや、どうやら山の中にいるようです。
NEXCO西日本!?
なぜか高速道路のパーキングエリアにいます。
龍河洞!?
アンンパンマンミュージアム!?
高知県を走っているようです。
山道に入りました。
ジャスティで「超カーブ」を走り抜けます。
ジャスティは背が高いのでカーブは苦手。
ゆっくり慎重に走ります。
道沿いにある川の水が驚くほどきれいです。
コンビニ行く途中にこんなに透き通った川に出合うとは思わなかった。
岐阜県の郡上八幡や山梨県の忍野八海も水のきれいさで有名ですが、ここも負けていないと思います。
ずっと眺めていられる美しさだ。
いや、飽き性なので2時間が限度かもしれない。
こんなにも美しい川は間違いなく地域の誇りだろう。
もうずっと山道を走り続けている。
数えきれないほどのカーブを抜けてきた。
かれこれ10km以上信号に出会っていない。
カーナビの地図は100メートル縮尺だが、建物の表示が無い。
高知県を通り過ぎ、ついに徳島県に入った。
もうずいぶん走っている。
ただコンビニに行くのに香川県→愛媛県→高知県→徳島県と、県をまたいで走っているのだ。
いったい何をやっているのだ。
ハア、ハア・・・
終わりがないかと思われた長い山道の先にやっとありました。
目的地のコンビニに到着しました。
徳島県那賀郡那賀町木頭地区にある未来コンビニだ。
未来コンビニがどこのあるかというとここだ。
香川県からはるか遠く約150km離れている。
未来コンビニ名物の「ゆずキンソン」を注文する。
地域の特産品のゆず果汁を炭酸で割った飲み物だ。
無糖というのが良い。
お店の奥にはイートインスペースがあるのでそこで飲む。
「す、す、す、すいません、相席いいですか?」
窓際の特等席に座る事ができた。
未来コンビニのゆるキャラ「ゆずカッパちゃん」と向かい合って飲む。
かわいいなと思ったが、案外圧が強いな。
じっと見つめられながら飲む。
地図で示した通り、ここは山の中にあるコンビニ。
徳島市までは約100km、高知市までも70kmほどの距離があり、近くに商店は無い場所だ。
以前この地域にあった商店が閉店してしまい、住民は買いものに車で1時間運転して出かけていたそうです。
そこにこの「未来コンビニ」が登場した。
一帯の住民の未来を照らす希望の光になったのだ。
店内ではお客さんにインタビューしたビデオが流れており
「香川から来ました」
「東京からバイクで来ました」
「剣山を越えて徒歩で来ました。コンビニがあって助かったです」
と紹介されていました。
地域の人々だけでなく、このコンビニから遠く離れた所からも人が集うのだ。
地域を守るのに打つ手が無いと思われたが、このコンビニがそれを打開したのだ。
さらに、このコンビニは世界の名だたる建築デザイン賞を数々獲得するなど、地域の誇りになっている。
数々の建築デザイン賞を受賞した建物は日本にはそう多くない。
このコンビニがここにある意味は大きく、木頭地区の未来は以前より明るいものになっただろう。
来て良かった。
今回数えきれないほどのカーブを抜け、野を越え山を越え車で走りました。
まさに車があるから出来た事で、カーライフを楽しむ事ができました。
未来コンビニへの交通手段は自動車オンリーですので、本当に車があって良かったと思います。
往復約300kmの旅で良い体験ができました。
未来コンビニのお土産は「ゆずカッパちゃん小銭入れ」を買いました。
キャラクターの再現度の高さ、手触りの良さ、実用的なサイズ感にほれ込んで買いました。
「そうじゃなくて、かわいいから買ったんでしょ?」
「かわいいから買いました!」