来年の事を話すと鬼が笑うといいますが、今回は来年登場するであろうとされているスバルの電気自動車「ソルテラ」を買うにあたって、というお話です。
電気自動車に乗った事が無い素人がどこまで不安や疑問を解消できるのか、ソルテラに迫ってみたいと思います。
文明開化に慌てる明治時代の人を見るような感覚で、そっと見ていただくと幸いです。
■写真1:プロトタイプのソルテラ。ご存知の通り電気自動車です。
これまでのスバルの歴史の中で、基本的に電気自動車はありませんでした。
基本的にというのは企業向けリースのステラ電気自動車や、大昔にあった電力会社のサンバー電気自動車など、少数事例では存在していました。
スバルの電気自動車を買う、というのはまだ一般的な事柄ではありませんのでソルテラを買うなら何を知っておくべきなのかを考えてみたい、というのが今回の意向です。
■写真2:今回のために充電器を見に行きました。どことなく黄昏を感じるのは冬の夕日のせいです。
●ボディサイズはどれくらい?
今のところまだ市販モデルのソルテラは存在しません。
プロトタイプのソルテラのボディサイズは
全長:4,690ミリ
全幅:1,860ミリ
全高:1,650ミリ
とされています。
フォレスターに非常に近いサイズかと思います。
■写真3:充電器のある所にはこのような青い看板が設置されています。
小さいので見落としがちですが結構いろんな所にあります。
●タイヤサイズはどうなの?
プロトタイプのソルテラのタイヤサイズは
FWDモデル(2駆)で
・235/60R18
AWDモデル(4駆)で
・235/60R18
・235/50R20
となっています。
従来の一般的なスバル車に比べひと回り大きなサイズ、もしくはアウトバック相当のタイヤサイズです。
電気自動車の車重を支えるにはこのサイズが必要という事でしょうか。
AWDモデルの20インチはタイヤ交換の費用がそれなりにしそうです。
■写真4:充電器は充電ケーブルが生えた「本体」と、
●家で充電はできるの?
これまでに発売された他社の電気自動車では、自宅の電源で充電できるアダプターケーブルがオプションで販売されているようです。
なおかつ自宅の駐車場所の近くにコンセントがある事が必要なようです。
「近くにコンセントが」というのは、充電に延長コードやコードリールなどは使用しないよう定められているためです。
現在の一般的な電気自動車は、自宅の電源で充電する場合一晩充電をすれば満充電に近い状態になると言われています。
帰ってきたら充電をするスマホと同じような感覚でしょうか。
■写真5:カードやスマホをタッチするコントローラーから成り立っています。
●外出先での充電は可能か?
電気自動車用の充電スタンドを高速道路や商業施設、宿泊施設などでよく見かけます。
外出先の充電に関してはこのような設備を使用する事になると思います。
このような充電施設には大抵目印として青い看板が設置されているので、気にして見ればあちこちにある事が分かります。
スバルの中古車丸亀店の半径5キロ圏内でも約14か所の充電スポットが確認でき、思ったより多い印象です。
30分で充電が終了するため、買い物の間に充電、食事の間に充電などの使い方が想定されます。
■写真6:初めてでも使えるようしっかりとした説明が書かれています。象さんかわいい。
●どのように利用するの?
外出先の充電設備を使うためには、クレジットカード、スマートフォン、会員カードなどいずれかが必要だそうです。
充電時にはガソリン車同様、電源をOFFにしておく必要があるとの事。
充電器のコネクタを車体のコネクタにつなぎ、ボタン操作で充電を開始します。
自動的に30分で給電が停止されますが、途中で停止させる事も可能との事。
■写真7:充電操作方法は、会員カードタイプのガソリンスタンドとあまり変わらずといった印象です。
●充電にかかる費用は?
充電設備を使用するために、会員プログラムに加入しておくのが一般的なようです。
年会費などを支払って会員プログラムに加入しておけば割安な金額で充電でき、加入していない場合は定価(?)になるそうです。
ソルテラに関しても何らかの会員プログラムが案内されるのではないかと予想しています。
一概には言えませんが、現時点での会員プログラムの電気代はガソリン代と比べ半分くらいに抑えられているようです。
■写真8:本体側面に充電用のコネクタがあります。ガソリンスタンドのノズルのようです。
●充電器の種類は?
外出先にある充電設備は全て急速充電機だと思っていましたが、そうではないようです。
現時点では急速充電機は高速道路のサービスエリアに多く、コンビニの駐車場などでよく見かけるのは普通充電器が多いそうです。
知らんかった。
なおかつ普通充電は100ボルトと200ボルトがあるとの事。
結構色々種類があるのね。
■写真9:日本のコネクタ形状はこんな感じだそうです。コンセントとはかけ離れた形状です。
●回生ブレーキが大切?
ハイブリッド車にも搭載されている「回生ブレーキ」は純ガソリンエンジン車には無い仕組みです。
回生ブレーキは減速時のエネルギーを電気に変え充電します。
ブレーキを踏んだ際にこの制御が働きますが、惰性で減速時にも働いています。
ただブレーキを踏んで減速するのではなく、惰性で減速の際の距離や時間をどのようにするのかという事にも気を使って走るようになるかもしれません。
プロトタイプのソルテラにはパドルシフトがあるそうですので、回生ブレーキの強さを調整、選択できる事が期待されています。
■写真10:香川県では某コンビニにも充電器が設置されているのを目にします。
●航続距離は心配ないの?
電気自動車でよく話題に上がるのが航続距離です。
満充電で走る事のできる距離の目安を表しています。
これまでは400キロ台の車が多いですが、プロトタイプのソルテラではFWDモデルで530キロ前後(一充電走行距離(WLTCモード、日本国内向け基準))を目指すとあります。
これまでの一般的な航続距離に比べ20%近く長い距離が走れる事が想像できます。
(※ソルテラのAWDモデルでは460キロ前後を目指すとされています)
片道20kmの通勤に使用する場合、往復40km。
週に6日通勤に使用したと仮定すると1週間で240km。
このような使い方の場合、冬場に航続距離が落ちる事を考慮しても充電は週に1回で済むかもしれません。
■写真11:電気自動車的写真が無くなりました。この日は夕日がきれいでした。
●購入補助金はあるの?
令和2年度の電気自動車購入時の、国の補助金は車種により違い40万円代~10万円代でした。
また、地方自治体によっては国の補助金とは別に補助金制度を設けている所もあり、お住いの地域の状況を確認する必要があります。
ソルテラの補助金がどうなるのかは現時点では分かりません。
ガソリン車と違いこのような制度があるのはありがたいですね。
購入時点での制度も把握しておきたいですね。
電気自動車の事についてまだまだ知るべき点は多くあるのではと思います。
これまでのスバル車に無かった電気自動車を迎えるにあたり、少しでも参考になれば幸いです。
他メーカーの海外ではサロン付きの充電スポットの設置を始めるなど、新しい仕組みも出てきています。
今後より使いやすい環境になっていくのではないかと思います。
電気自動車は走りもとてもいいそうですので、皆様ソルテラを期待してお待ちください。